おばちゃん逝く

城です。

女優の三崎千恵子さんが亡くなりましたね。

三崎千恵子さんといって、ピンとこない人がいても、

映画「男はつらいよ」の「おばちゃん」だよ、といえば、日本全国のある年齢以上の方たちなら皆ご存じでしょう。

おばちゃんが白いかっぽう着を着て、髪を後ろにまとめている姿は日本のお母さんの原風景じゃないでしょうか。

「さくらちゃん、ご飯たべてくだろ?」 っ笑ってるところとか、寅次郎がつれてきた人の世話をして、身の上話で涙ぐむ姿とか、目に浮かびます。

 

 

寅さん映画は、わたくし地元葛飾に住みながら、実は映画館に行って見たことはないです。

でも子どもの時から親しんでいて、テレビで放送されれば、寅さんがバカをやったシーンなんぞは、大笑いして見てました。

お年頃の時は、あんなダサい人たちばかりでる映画…、と眼中にもありませんでした。

だけど、ある程度の年齢を重ねるようになってから、

改まって見てみると、ただ面白いだけじゃない、子どものころ、若いころは気づかなかった事が、たくさん見えてきます。

あの映画の中には、私の子どもの時の風景、家庭がそのまま残っている。

葛飾だけじゃなく、いろいろな地方が舞台になっていますが、日本全国の庶民の等身大の暮らしがそのままに舞台になっているところが、すごいと思います。

若い時は、さくらの気持ちくらいしか、共感できなかったものが、

だんだんおばちゃんの気持ちやおいちゃんの気持ち、寅さんの気持ちがわかるようになるし、

最近一番共感できるのが、団子屋の裏の、印刷工場のたこ社長の気持ちだったりするんです(。>0<。)ビェェン

たこ社長(太宰久雄さん/この方も亡くなりました)は、いつも「困った、困った。中小企業はつらいよ」、と汗を拭いてましたが、本当にそうだよね~、小さな会社の社長は~と、実感。

 

まぁ、寅さん映画の話が出ると、いろいろと話したい事ばかりで長くなりますので、今日はこの辺で…。

寅さん映画のキャストも、だんだん天国の方が多くなってしまいました。

おばちゃん、長い間ありがとう。ご冥福を祈ります。