相続した実家はどうしたらいい?相続する際に考えることは?

自分の親が亡くなった時、親が住んでいた家をどうするか…。
今までは親の範ちゅうにあった家が、親が亡くなった時点で、すべての責任が相続人である子に移り、何事も決めていかなければなりません。

亡くなったばかりだからまだこのままで、49日までは、新盆までは、一周忌までは、お彼岸までは…とやっているうちに月日が経ち、いつの間にか「親の家」は実家から空家、になってしまうのです。親が亡くなった悲しみと一通りの儀式が済んだ後 現実に戻り 住人のいなくなった家とその家財道具一切を見て、これからどうすれば良いのか…、と途方に暮れる図式は、私自身もそう遠くない将来に待ち受けるであろう、身につまされる問題です。

当社は父の代から40年近く地元で不動産屋をやっていますので、空き家についてのご相談は今まで何度も受けてきました。当社がある地域は都内23区 葛飾区の中でも最寄り駅までがバス便になる不便な場所でしてまだ畑なども残っている地域です。駅近くの地域や高級住宅地の場合とはちょっと違う地域前提としての「空き家問題」として話をすすめます。

自分たちが育った家族の思い出の家、いつまでもここにあって欲しい、残しておきたい、そんな気持ちは皆さんありますよね。時間とお金に余裕がある方は、思い出にひたる懐かしい家として残しておいて全然問題はないのですが、今回はあくまでも実家が「空き家問題」となった場合について考えてみます。

※その家の相続の仕方、分配、登記などについてまで話を広げると話が広がり過ぎますので、今回は残された実家をどうしたらよいかだけを特化します

実家を相続する際に考えるべきこと

親の土地建物を相続すれば、相続登記していようがなかろうが毎年固定資産税を払う義務が生じるし、建物の維持費もかかります。
お金だけの問題ではなく、忙しい毎日の中で貴重な時間も費やすことになります。

たまの休みの日には、室内に風を入れにいったりしないと家の中の物はカビが生えてしまうし、台風が来る前後には物が飛ばないように、台風が去った後には被害がないか確認に行ったり、草が生えたら草むしり、など管理をしなければいけません。

例えば庭や駐車場に雑草が茂ってしまうと、害虫がわいたりハチが巣を作ったりします。

雑草だらけの荒れた家は、ゴミが投げ捨てられたり、誰もいない家だと思うと粗大ゴミを捨てていくやからまでいたりします。

下手すればハクビシンやネズミの住処にもなりかねないので、ご近所にも大変迷惑です。

台風や強風、地震などで瓦や建物の一部が飛んだり塀が倒れて、人や建物や車に当たってしまうなど、管理者として責任追及されてしまうことさえもあります。

住んでいない家は居住している家に比べて痛みが早く、どんどん老朽化するので、受け継いだ時の価値ではまだ「財産」であるはずが、時間が経てば経つほど「負の財産」となってしまうのです。

ですから家を相続することになったら、どんどんこじれて面倒くさいことになる前に、腰を上げて行動にでるしかないのです。

遺品整理

時間がおありであれば残された品々をじっくりと吟味して、要らないものは分別して、粗大ゴミは申し込んで、売れそうなものは売って、とやっていけばよいと思いますが、親が亡くなって1年以上経ってもまださっぱり進まないようでしたら、思い切って業者に頼むことをお勧めします。

本当に残しておきたい思い出の品、形見、貴重品だけを手元にのこして、後は業者に全てを委ねかたずけてもらうのです。

業者は思い出の品かどうかなど全く関係なく、トラック何台分載るかだけを考えて、あっという間にきれいにしてくれます。
もちろん費用はかかりますが、空き家問題をこじらせて後で お金がかかることになるよりはよっぽど合理的です。

 

相続した実家に住む以外の選択肢

ではかたずけた後はどうすれば良いの?ということですが、できればかたずけた後のことが決まっていた方が かたずけにも身がはいりますよね。
自分たちや子どもたちが住む家として利用するのでなければ、道は2つに1つしかありません。

売却してしまうか 賃貸物件にするか、です。

※交通手段の便利なところで、土地面積が広いのであればアパート、マンションに建て直すということもありますが、
ここはあくまでも相続税を払わないで済む程度の平凡な家庭の普通の一軒家としてのお話しであります。

東京23区、またその近隣の県でしたら、その家は売れますし 貸せます小さな家でも、古くても、再建築不可でさえもです。

 

売却のケース

土地として売る

うちの実家は古すぎて売れないよ、と思っても「土地」として売れます

土地として売る場合は、建物を解体撤去する費用などがかかりますが、売買価格がその費用が上回る金額であれば、自腹を痛めることにはなりません。なぜなら「相続空き家の3,000万円控除」というのもございます。

相続空き家の3,000万円控除とは

親が住んでいた家が昭和56年5月31日以前建築だった場合は、その家を取り壊して土地として売却する場合、3,000万円までは控除されるというものです。親が実家を買った時の価格より、高い価格で売れたとしても(昭和56年以前の購入であればその可能性大)、3,000万円までは譲渡税は控除されお得です。
(現況は令和5年まで適用、詳しくは国税庁ホームページをご覧ください。)

注意点

土地として売却する場合は、建物の解体費用の他に、土地の境界杭の確認土地の測量も必要になってきますので測量代、そして売却を頼んだ不動産業者に仲介手数料、契約書に貼る印紙代などを支払います。それらの費用がかかったとしても、東京23区内とその近辺の県の土地であれば、売却して得たお金は残るはずです。

戸建として売る場合

売却する場合のもう1つの可能性として、家の築年数が浅かったら中古の家として売ることもできます。

新築の価格が上がってますので、手頃感のある中古一戸建は今人気があります。

個人が購入する場合と、不動産業者が買い取りしてリフォーム工事をして売却する場合もあります。

建物で売る場合は、もちろん家として機能することが前提ですので、雨漏りする、シロアリが喰っていて基礎がスカスカになっている、家が傾いている なんていうのはNGです。有料になりますが建築士がに住宅性能評価をしてもらうこともできます。

土地としてでも戸建てとしてでも地域の不動産屋に相談してみてください。

貸家にするケース

一般的にアパート、マンションは古くなると人気が無くなり入居率が下がりますが、貸家は古い家でもニーズがあります。

何故なら新築のアパート、マンションは今現在もあちこちで建っていますが、新築の貸家を建てる人はみかけません。(新築費用を考えると採算が合わない)

誰かが住んでいた家、が「貸家」として市場にでるのです。古くても、ペットが飼える、部屋数が多い、駐車場や庭がある、など集合住宅にはない長所があり、数的にも多くないので需要があるものです。

 

いざ実家を貸家にするとしたら、最初ある程度のリフォーム工事が必要になってくるでしょう。
例えば水回り、壁、床のリフォーム、室内クリーニング。

それらをした後 初めて賃貸物件となります。その費用は投資と考えてください。

注意点

投資をする前には、まずその家はいくらで貸せるのか、を調べましょう。そしてどこまでのリフォームが必要で、費用はどのくらいかかるか、その見積もりをして数字を出してみて、採算が取れるようなら投資する価値はありますね。

また貸す段階では、そんなに手入れする必要が無い家の場合も、長年のうちには外壁塗装、給湯器の取り換え、借主退室時に水回りの交換や床や壁の手入れなど維持費が必要になってくるので、そういう経費がかかることと、居者が退去後、次の入居者が決まるまでの間は賃料が入らないことがあること、そういった時のことも想定して考えてください。

居住可能な家としてあり続けることが前提で人に貸しますので、雨漏りしたとか、給湯器が壊れてお風呂が入れない、などという場合には大家さんが対処してお金を出さなければなりません。

そんなにお金ばかりかかるならもう貸家やめる出て行って、となっても、入居者はわかりました、明日引っ越します、とはいかないです。
貸家にする場合は、メリットデメリットを良く考えてからにしないと、後々後悔することになりかねないですから。

困ったときはプロに相談することが大事

まずは地域の不動産業者に相談してみましょう。

土地・建物、どちらで売却するとしても、貸家にするにしても、一人で考えているより、不動産業者に相談をして相場価格や、見積もりなどをしてもらうのが早いでしょう。この近隣地域のことでしたら、もちろん弊社も話を伺います。

ちなみに当社は葛飾区水元近辺で30軒以上の貸家をお世話させていただきました。どの家もリフォーム等手入れはしましたが、一度入居すると貸家の特徴で中々引っ越しする人はなく、平均して10年以上借り続けてくれます。

何組かの家族が退去後、もうこれ以上はと思った時に売却しても遅くはありません。

ちなみに私の実家は父が亡くなっているので、80代の母が一人で住んでいます。
いつか母が居なくなったときにどうしたものか?と考えます。
両親の家は大規模リフォーム工事を何回かしたとはいえ築年数は50年あまり。
今は住める状態であっても、これからのメンテナンスなど考えると……。

解体するのは寂しいけれども、土地として売却するしかないだろうと思っています。

実家のあるところは地価の高い所ではないので、家を解体撤去する費用などをひいたら、そんなに沢山のお金は残りませんが、それでも空き家にしておくよりは、売却して得たお金を必要なことに使うとか、いざという時のために貯金するとか、子ども家族や孫のために使うとか、はたまたそれを元手に何か投資するとかした方が、合理的だろうと考えています。

まとめ

相続した実家を資産の置き換えと考えると実家を売却したお金で、そんなに都心でないけれど 都心へ通うベッドタウンの駅 徒歩圏内の小さ目の中古マンション1室ぐらいなら購入できるとしますよね。

それを賃貸物件にする。駅徒歩圏内なら少々古めでも入居率は良いはず。

実家をリフォームして貸家にするよりは家賃は少ないかもしれないけれど月々の収入があり、リフォーム代も維持費も1軒屋よりは少なくすみ、駅地価であればいざという時売却もしやすい、ですよね。
実家を相続する人の年齢は、そろそろ仕事もリタイアで年金を意識するようなころでしょうから、そんな風なやり方もありだと思います。

実家を相続した方、または相続するだろう方々、空き家を「空き家問題」にまでこじらせる前になんとか手を打ちましょう。
相続した資産として考えて、積極的に上手に活かすことが、実家を相続する世代のテーマかもしれません。

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