地震の後

城です。

11日の大地震の数時間後、

不動産屋の窓に良く貼られている、部屋の間取りや賃料などを表示する図面を作成・配布する

アットホームさんのお兄さんが、いつも通り、図面の配布にやってきました。

挨拶して事務所に入り、図面を置いてもすぐ戻らず、

以外な顔をしてうちの会社の中を見回しています。

「どうしたの?」

「いやぁ、なんかここは落ち着いてるなぁ、と思って…」

「廻ってきた他の不動産屋は、大変だったの?」

そうしたら、いつもは無口のお兄さんが、急に熱く話しをしてきました。

「他の会社は、大変ですよ。

エアコンの室外機が落ちそうになっている会社があって、

危険で放っておけないから、僕が高いところに上って外してきたところです。 

書類やらコンピュータが飛び出して、室内が散らかっていて、皆何かしら片付けやってますよ。

片付けやってない人は電話がつながらないってたり、イライラしたり。

ここは、お茶飲みながらテレビ観てるから、

地震が起きてないみたいで、ビックリして見てたんですよ。」

「あら、そうなんだ。」

入口正面の壁に、4けん続く戸棚があるけど、

壁にねじ止めされていて倒れないようになっている。

その戸棚の扉は、取っ手を握らないと開かない構造になっているら、

扉が開いて物が散乱するのは避けられました。

パソコンもテレビもデスクから落ちることは無かったし。

本当、昨日の写真の被害くらいのものでした。

一番心配だったのは、この家。

築35年は経っている木造の建売住宅仕様建物ですが、

なんとか私たちを守ってくれた。

感謝、感謝。

 

東北の太平洋沿岸の惨状を見ると、この世に、神も仏も無いのか、と思ってしまいます。

地震と火と水で責められ、街が壊滅、まるで空襲の後のよう、地獄絵図のようです。

一人避難所で震えながら、家族の消息がわからず、安否の心配している人、

東京に用があり出てきて、新幹線は動かず、家族の居る町がどうなっているのかもわからず、

途方にくれている若者。あの子は現金を持っているのだろうか…。

落ち着くまでどこにいるのだろう…。

どうか皆無事でいてくれと、祈るばかりです。