事件発生

城です。

昨日は、事件がありました。

 

当社で管理している賃貸住宅に住んでいた若いご夫婦M様。

お子さんが産まれ家族が増えたので、もっと広いところに引っ越したいというご希望で、

当社のお世話で新築一戸建てを購入されたのは、昨年の夏前のことでした。

 

そのMさんの奥さんから、昨日昼頃、電話がかかってきたのです。

Mさんの購入された家の玄関は、電子錠。ドアを閉めると自動的にロックされ、カギもカードタイプの、最新の鍵です。

昨日、Mさんの奥様が1才過ぎのお子さん(まだ赤ちゃんです)を家に残して、ちょっとだけ庭に用を足しに出た時、カギがかかってしまい、

カギを持っていなかったために、家の中に入れなくなってしまったのです。

つまり閉め出されてしまった、逆を言えば赤ちゃんが家の中に取り残されてしまったわけです。

中に残された1歳のお子さんが、ママがいないので大泣きし、ご主人は遠くの現場ですぐに帰ってこれない、

「何とかならないでしょうか?」と、切羽詰まった声で電話がかかってきたのです。(携帯電話は持っていたのは不幸中の幸いです)

 

すぐに、うちでいつも頼んでいる鍵屋さんに電話しましたら、あいにく、遠くの現場に向かう途中で、すぐには戻ってこれないとのこと。

そして、電子錠は壊すのも大変だし、壊した後、また鍵を付け替えるのに、費用が高くつくから、窓ガラスを割って入った方が良い、とアドバイスを。

ガラスを割るにも、現在梅津不動産には女性しかいないし、そんな経験ないし、

いつも家の設備関係をやってくれている業者さんに電話して聞いてみたりしているうちにも、何度もMさんの奥さんから電話が入ります。

「もう、子供がひどく泣いているので、カギやさん待っていられないので、自分でガラス割って入ります。」と。

その電話の後ろからは、赤ちゃんの泣き声が、こちらの電話口まで聞こえてきます。

「何かガラスを割るもの、あるの?」と聞くと、「庭に落ちているタイルの角でやってみます、」と。

母心は痛いほどわかります。

そこで、うちの青野が、ガラスを割るために六角レンジを持ち出してきたので、それならば、と私の車に装備している(いざとなったらガラスを割って脱出するためのもの)レスキューのハンマーも出してきて、

Mさんの家に救出に向かったのは、当社の青野だったのです。

 

みなさん、今どきのガラスって、割れないんです。

しかも、最近の建売住宅はペアガラスが標準装備。ペアガラスって、ガラスが二重になっているガラスのことです。

今どきのガラス割るのって、ものすごく大変なことなのですって。(昔のガラスとは大違い)

実際にレスキューハンマーを振った青野が言うには、(やはり六角ペンチより割りやすいそう)

ガラスを割ろうとすると、ガラスが細かく飛び散って顔に当たり、とても危険。

それでも頑張って、外側のガラスはなんとか割ったけれど、

内側のガラスが、いくらやっても割れず(後でわかったのですが、防犯ガラスだったらしい)四苦八苦。

そのうちに、電話していた住宅設備の業者さんがかけつけてくれて、その人にバトンタッチ。

今度は、中にいる赤ちゃんに飛び散ったガラスが危ないので、別の窓に引き付けるために、Mさんの奥様と青野で、一生懸命名前を読んだり、あやしたりしていた、ということでした。

とうとうガラスが割れて、お母さんとお子さんは無事再会できたそうですが、本当に、大変な事件でありました。

防犯対策、安全のため、としていることが、あだになってしまうこともあるのですね。

 

電子錠、壊していたら、新しいのに取り替えるのに、7~8万円かかるそうです。

ガラスを壊す方がまだ安く済んだようですが、でも防犯ガラスですから、やはりそれなりのお値段はするのでしょう。

でも、中に取り残されたお子さんが無事だったから、本当に良かった。

それに、そんなどうしてよいかわからない時に、当社に電話してきてくれたのだから、当社もそれなりに頼りにされているのかもしれません。

期待外れにならないように、青野が頑張ってくれました。