見慣れた風景

城です。

わたしの自宅のお向かいの家が、解体されました。

以前我が家で飼っていた黒猫チビが、いつも屋根に上っていた、あの平屋の家です。

お向かいさんは、ご先祖様からこの地に住んでいる広ーいOさんの敷地でして、

本宅の北側にあるその平屋は、昔は誰かが住んでいたらしいけれど、私が越してきた時には、物置として使われていました。

屋根の上の黒い点は今は亡きチビ

時々風を入れるために戸を開けていて、そのすきにうちのチビが中に入ってしまい、

Oさんはそんなこととはつゆ知らず夕方戸を閉めて、

そのため家に帰ってこれなくなったチビ。心配したバカボン(当時小学生)が、

外にでて「チビーっ!!」と呼ぶと、Oさんの家のほうから「ニャーニャー」と鳴き声。バカボンの「ちびー!!」に「にゃー」を繰り返していたら、

気づいたOさんが、戸を開けてくれたこともありましたっけ。(あの時はお騒がせしました。)

家の周りの樹木と植栽は、季節ごとに花が咲いたり小鳥が来て鳴いていたり、我が家の南のベランダ側ですから、すっかり見慣れたのどかな風景でした。

チビがいなくなった後は、よその猫が屋根で昼寝したり、でっかいカラスが屋根のすき間に食べ物を隠しているのを見ることもありました。

そんな、勝手に思い出一杯のおうちだったわけですが、

解体工事は、あっと言う間に終わり、現在はこのとおり。

 

きれいに何もなくなりました。

解体中に、もしかして猫の骨とかでてこないかしら?出てきたらうちの猫なんだろうけど、とも思いましたが、

骨が出てきたようなことは、特になかったのか、あっと言う間にこの通り。

 

自宅に戻るたびに、あれ?ここ私の家?なんか違う。あっ、そうか風景が違うのか。と、再確認してしまうような毎日です。

家というのは、街を構成する風景の一部なのだなぁ、とつくづく感じました。

 

東水元の町も、変らないようでありながら、少しずつ変っているわけですね。

 

何もない風景に慣れたころには、今度は新しい家が建つことになります。

でも、今度建てる家も、Oさんご夫妻が住む平屋だというから、我が家的には、ちょっとほっとしています。

 

そうそう、解体の工事中、すぐわきの電信柱のてっぺんで、カラスがずーっと解体工事を見ていたのを、私は気が付いたのです。

たぶんあのカラスは、あの平屋の屋根に食べ物を隠していたカラスじゃないかと、思います。

 

ゆいとあき、くっつてお昼寝中。