城です。
先日、久しぶりに全日東京都本部の法定研修会に行ってきました。(最近は渡辺ばかりで)
不動産業の協会で、定期的に、新たな法律の解説やトラブル防止のために行われる研修会です。
場所は、東京ドームホテル(高~いビルを仰ぎ見ましたが、会場は地下)
一人目の講演者は涌井 雅之さん(テレビのコメンテーターでおなじみのお顔)でした。
いろいろとお話の内容は濃かったのですが、私が心に残ったことをいくつかご紹介します。
日本の国は火山と台風と洪水で出来ている国だから、昔から災害は頻繁にあった。
「防災」という言葉、災害を防ぐことは難しい、が、日本には災害を「いなす」文化があった。
頻繁に氾濫する川に、高い高い堤防を造るのでなく、勢いをどう和らげるかという観点で河川工事をして、
氾濫をうまくコントロールする ことを考えていた。
東京タワーは、揺れないように地面に踏ん張って建っているので、3.11の地震で先端をやられてしまったが、
スカイツリーは、揺れをいなす様に造られている。 震災の際、上部は16mも揺れたが、倒れない。
(木造の家は、木の性質で揺れをいなしてますよね。スカイツリーも五重塔を造ったときの知恵を生かして芯柱を通すやりかた)
江戸の町で頻繁に行われた祭り、おみこしも、ある意味災害訓練だった。
町内のコミュニティーを強くし、たくさんの人が集まって1つのことをする。
東京は防災設備をどんどん充実させているが、そんな施設も、地域の人たちの絆がなければ、役に立たない。
昔の日本の世界観。
『家』(人が住む)、 その外に 『庭』(人のもの)、
庭の外は、 『野良』(田んぼや畑がある。なるほど野良仕事という)、
野良の外は、『野辺』(墓などがある・野辺送りって言いますものね)
野辺 の外には『里山』(人が入っていける山、雪解けの水を処理するため、水を吸い取るブナやナラを植えた)
そして里山の外に 『奥山』、『嶽』、と続き、そこはもう神の領域。神社の本社があったりする。
そんな風に自然を区別して、人の住む領域と自然を守っていた。
興味深いお話で、勉強になりました。